数学とビジネスは似て非なるもの - 神戸ホームページ制作センター

数学とビジネスは似て非なるもの

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Q.
ある人が80円で鶏を1羽仕入れ、一旦90円で売りましたが、
100円で買い戻し、再び110円で売りました。
いくら儲けたでしょうか?

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算数の問題ならば、
(-80円+90円)+(-100円+110円)=20円
答えは20円ですが、
問題を聞いた人によっては別の答えが出てきます。

解説付きで複数ある回答をみていきたいと思います。

20円の儲けと答えた人

[解説]
80円で買ったものを90円で売る。(-80円+90円=10円)
その後(+)
100円で買ったものを11円で売る(-100円+110円=10円)
よって20円の儲け

→論理的・数学的に正しい。消費者と投資家に向く。

±0と答えた人や3元の儲けと答えた人

[解説]
なし。

→主観的で細かい点を見落としいる。

380円または4羽の儲けと答えた人

[解説]
80円+90円+100円+110円=380円
視点を登場人物に置かない事で市場に出回った全てのお金が設けと考える。
その設けを1羽単位で考える。

→学者或いは役人に向くが民間企業には向かない。

10円と答えた人

[解説]
80円で買ったものを90円で売る。(-80+90=10)
90円で売ったものを100円で買い取る事で生まれた損失(90-100=-10)
ここで±0と考える。(※元金80円スタートと想定した場合)
-100+110=10
よって10円の儲け。

→経営コストの概念を持ち合わせている。

-20円(20円損失)またはそれ以下の儲けと答えた人

[解説]
80円で仕入れれるものを110円で売れるので30円儲けられるはずだったが、
2度売買をした事で10円しか儲けはなかった。20円損した。
や、売値110円で2回取引できてたら・・・
等、こうしていたら一番儲かっていた!というのを優先した場合、結果損失が生まれた事になります。

→経営者向き思考を持っている。

それぞれ自分の立場や考える視点によって、答えは変わってきます。
ビジネスにおいて数字はつきものですが、ビジネスと数学は別物です。

もしこれが採用試験や面接であれば、内容は違えど、本質的には似たような事を聞いてる質問をされるかもしれません。
しかし採用側が求める答えは同じ答えだったりします。
その答えに至った経緯を簡潔に話せたり
理に適った答えだったりすれば、数学的な答えでなくてもそれが正解に繋がる場合があります。

仕事であろうとプライベートであろうと色んな考え方ができるに越したことはありません。
こんな風に物事をぱっと頭であれこれ考えられるのは頭の回転が早い証拠です。
これを採用試験や面接と書いてしまったので、
「こんなひねくれた考えできないよ!」
なんて思ってしまうかもしれませんが、
もしこの質問と同じ事例が、「自分が出品していた個人オークションで実際にあった話」なら?
結果金銭的には得してるはずなのに
「あの時あの金額で売るんじゃなかった!高く入れてたのに!損した気分!!」
なんて後悔する人もいると思います。
もしくは、これが億単位の金額なら、設け額が大きいので、損失という概念は必然的についてくるのではないのでしょうか?

少し自分に置き換えるだけで物事の解釈は変わってくるもんです。

考え方は人それぞれですが、物事を捉える視点を変える事で視野が広がるなら、視野は広く持てる方がいい。
そして、広い視野や柔軟な思考を持てるには常日頃の意識で変わって来るんじゃないかなーなんて思います。意識!意識!

問題の元ネタは2ちゃんですが、なかなか興味深い内容でした。

ではまたヽ(・ω・)ゝ